よくある質問:採型編

採型編
Q. なぜ背中から形を作っていくのですか?
体の重い部分(頭・肋骨)が上半身にあり、その重みが姿勢の崩れ・圧迫・痛みの原因になっていることが多いからです。
座るためには、座るために適切な骨盤の位置を保つことと股関節の可動性が重要です。骨盤周囲の動きを丁寧に確認しながら採型するためには、まず上体の重みの負担を減らすことが不可欠です。
Q. 採型の時足台を使わないのはなぜですか?
PASシーティングは重力の流れる方向を明確にする椅子です。重力の流れをどこかでストップしてしまうと、そこに圧迫感や痛みを生じます。もし採型時に最初から足台を使って、足台で踏ん張るような状態で形を採ると股関節や背面に重みを押し付けるような形になってしまいます。まずは足の重みを自然に感じる状態で姿勢を整えてから、仮合わせ時に足台を合わせるようにしています。
Q. 採型時の筋緊張の状態が日常の様子と違っていても大丈夫ですか?
PASシーティングの採型は、快適な方向に骨と筋肉を配置していく作業で、その時の姿勢のまま周りから固めていく方法とは全く異なります。PASの採型で出来上がった体がリセットできる形状は、その快適さを思い出すようにして、仮合わせや納品の時も快適に座っていただくことができます。
Q. 採型した後、筋緊張がゆるみ、背が高くなったように見えるのはなぜですか?
私たちの体は重力下で体を保つために、常に筋緊張を高めてしまっています。もたれる場所を作り、関節が動かすことができる位置を採型により示すことで、関節周囲の筋肉はゆるみ、凝り固まって歪んだ背中を少しずつ伸ばすことができます。その結果、採型後元の車いすに戻った時にも明らかな姿勢の変化が見られます。その変化を持続させるのが、PASシーティングです。